日本共産党市議団が発行した2024年徳島市6月議会報告ニュースを紹介します。
徳島市議会議長に船越智子議員が選出される
6月11日の開会日に、反市長派の議員らが船越議員を議長に選びました。異常な議会でした。
本会議前に開催された議会運営委員会では、ふるたみちよ議員が副委員長に、総務委員会ではわたなべ亜由美議員が副委員長に選出されました。
本会議では、平岡やすひと議員が代表質問を、わたなべ亜由美議員が個人質問を行いました。
公平公正で民主的な議会運営、市民とともにつくる議会を
異例の議長選挙にあたって
今まで全く経験したことのない議長の役割について、日々勉強させていただいております。
選ばれた以上は、公平公正で民主的な議会運営や市民の声が届く議会、市民とともにつくる議会を心掛け、よりよい徳島市を目指して微力ですが全力でがんばります。
市民のみなさんの傍聴や激励に支えられていることに感謝します。
船越 智子
子どもたちの健康と学びのために
公約実現の第一歩は医療費の無償化で
徳島市では、子どもが病気にかかったときは0歳から2歳までは無料ですが、3歳からは病院ごとに600円の自己負担金が発生します。この自己負担を無料にするよう求めました。県が所得制限をなくし、高校卒業までの医療費無料化に踏み出したことで、県からの補助金が出るようになり、その分だけ市の財源に余裕が生じています。答弁では「適切なタイミングで効果的な施策に取り組む必要がある」(子ども未来部長)と積極的な答弁を得られました。「子どもの医療費無料に挑戦」は遠藤市長の選挙公約でもあるとして、早期の実現を求めました。
実現可能なところから学校給食費の無償化を
小中学校の給食費の無償化は、市長選挙でも大きな争点となりました。無償化に必要な費用が12億5000万円にのぼるとして、徳島市は「慎重な対応が必要」としています。県内でも期限付きで実施している例(小松島市、北島町、美波町)や2023年4月から中学校3年生を対象にしている例(鳴門市)を示し、実現可能なところから無償化を実施するよう求めました。徳島市は「小中学校全学年一律で無償化を重視する」とし、国および県に対して支援を求めていくとしました。支援待ちにならず、積極的に働きかけるよう求めました。
子どもたちの「学び」深める学校司書配置を
質問を通じて、四国の他の県庁所在都市(高松、松山、高知)では、臨時教員や複数校掛け持ちなど勤務条件に差はあるものの、小中学校全校に学校司書が配置されていることがわかりました。徳島市には一人の学校司書も配置されていません。市は、図書の仕事に限らず様々な教員の仕事の援助ができる「教員業務支援員(スクールヘルパー)」を優先して配置しているとのことでした。多忙な教員を援助することは重要ですが、学校は子どもたちの「学び」を保障する場です。「『スクールヘルパーも学校司書も』これが現場の声」とし、学校司書の配置を強く求めました。
学校給食費の公会計化実現を
学校給食費の集金を教員が担うことは、教員の多忙化に拍車をかけており、現場からは学校給食費の公会計化(学校給食費の徴収・管理業務を市の業務として行うこと)を求める声が寄せられています。質問を通じて徳島県内でも、3市(鳴門市、美馬市、三好市)5町(石井町、那賀町、北島町、藍住町、つるぎ町)で公会計化が行われていること、徳島市として令和5年度から公会計化を導入した高松市の状況を調査していることが明らかになりました。政府も公会計化を促している文書(中教審の「緊急提言」や文科省の「通知」)を示し、公会計化の早期実現を求めました。
徳島市内は公共交通不便地域だらけ
現在、市内では応神ふれあいバスと上八万コミュニティバスのったろうが運行しています。新たに、多家良地区、南井上地区がコミュニティバス(地域自主運行バス)の導入を検討しています。課題として、運営に当たる地域の負担軽減等があるとのことで、運行中のコミュニティバスが継続できるよう、また新たな地区で導入できるよう、引き続き市の支援を要望しました。
中央市街地では、AIデマンドバスのるーとが実証実験中です。徳島市地域公共交通計画は「公共交通のネットワークの再構築」を掲げています。今後、コミュニティバス等の普及で公共交通のネットワークづくりが進むよう要望しました。
アミコビルの再生に向けて
賃貸料の値下げも影響していると思われますが、値下げ対象のテナントや賃貸料をどのように元に戻していくか等、市は把握していないとのことです。
遠藤市長が市長選で掲げた「長期返済計画について情報公開を含めた徹底検証を行う。徳島市からの補助金、巨額貸付金の使途の透明化」に市民は期待しています。
市が把握できるものは情報公開を求め、経営状況をしっかり分析し、アミコビルの状況は、いいことも悪いことも市民と一緒にアミコビルの再生を考えていただきたいと要望しました。
遠藤市長からは、「都市開発(株)と十分に協議して情報公開をしてまいりたいと思っています」と答弁がありました。
物価高騰に苦しむ市民の暮らしを支援します。
本会議質問では、市民の関心が県立ホールの整備計画の見直しなど新しいまちづくり計画に注がれていることを指摘し、莫大な税金が使われる事業が「市民の納得がいく」ものになるか注目していくことを表明しました。その一方で、いますぐ取り組みなければならないことは、物価高騰に苦しむ市民の暮らしを支えることだとし、その緊急性を訴えました。これからも、市民の声に耳を傾け、「住みやすく安心して暮らせる徳島市」の実現のために市議団一丸となって取り組む決意を表明しました。
通学定期の負担軽減の継続と拡充を
路線バス通学定期券購入支援事業について、通学定期の値上げ分一部減額のために130万円の予算がついていますが、物価高騰は続き、子育て世帯の負担は大きくなっています。給食費の物価高騰に対する補助で、値上げ分の負担をなくしたように、事業費の増額で次年度以降も補助の継続と拡充をするよう要望しました。
阿波おどりは、紺屋町演舞場の久しぶりの開催、安心、安全と、昨年のように外される連がないよう求めました。
船越 智子
産業交通委員会/防災対策特別委員会
担当地域 佐古、加茂名、国府、不動、応神